みなさん、こんにちは。このページをご覧いただきありがとうございます!
NPO法人トチギ環境未来基地です。栃木県益子町に事務局を置く若者主体の環境保全の団体です。
ところで、ご存知でしょうか。日本は国土の約7割が森林。先進国では珍しい森林大国です。
地球や人間にとって、森があることはいいことである、と知っている方も多いと思いますが、実際に、森林は人の暮らしに素晴らしい役割をたくさん果たしてくれています。
水をきれいにする、土砂災害を防ぐ、二酸化炭素を吸収する、など、私たちの暮らしを守ってくれています。
これらの機能を金銭換算すると、1年で70兆円以上の価値があるというデータも出ています。
しかしこれはあくまで森が、適正な状態であれば、という条件があります。
残念ながら日本の森林は、手入れが行き届かず健全とはいえません。荒れた森林は、生態系にも大きな影響を与えます。国有林も私有林も、森の価値は変わらず尊いのです。
しかし、森林所有者も放置したくてしているわけではありません。
「森をきれいにしたいが、自分1人ではできない。」
「木を売るために植林をしたり、きのこをつくるために持っていたが、もう今は使わない。」
こういった土地も、森林が持つ公益的機能は他の森と同じように持っています。
人手が足りない、けれども手入れをされることで価値が蘇る森林里山がたくさんあります。
このまま放置され荒れる森林が増えると、以下のようなことが予想されます。
森林を元気に保つためには、間伐などの手入れを行っていくことが重要です。
「森の仕事」というと、林業などのプロの方がやることというイメージがあるかもしれません。ですが、私たちにもできることはあるのです。
ボランティアの力で森はこんなにも生まれ変われるのです。
代表塚本は大学卒業後、米国シアトルにある環境保全NGO「アース・コア」で、6カ月間の環境保全活動(コンサベーション・コア)に参加しました。多国籍なメンバーが集まり、国立公園の整備や植林、遊歩道づくりなどを行いました。アース・コアは企業や市民から支えられ、数多くの実績を残していることも知りました。
「アース・コアのような市民による環境保全活動の仕組みは必ず日本でも必要となる。」2009年の団体設立と同時に、アース・コアのプログラムをモデルにした、若者のチームによる長期間の森林里山保全活動「日本版コンサベーション・コア」をはじめました。
1回目のプログラムは1つの現場から始まりました。平成29年度現在では約10~15ha、9か所の森林里山の保全や利活用の活動をコンサベーション・コアのメンバーが中心となり行っています。日本版コンサベーション・コアの特徴は以下のようなものです。
「社会のために働く」ことを探していた若者たちへ、「NPOという働き方の選択肢」や「地域で暮らす」ことを提示できています。
2016年3月には、この取り組みが評価され、全国の都市と農山漁村の共生・対流を推進するオーライ!ニッポン大賞のグランプリを受賞することができました。
*オーライ!ニッポンとは?
オーライ!ニッポン大賞は、全国の都市と農山漁村の共生・対流に優れた取組を表彰し、もって国民への新たなライフスタイルの普及定着を図ることを目的として、オーライ!ニッポン会議、農林水産省が主催し、平成15年度から開催しています。
全国各地にある人手不足の中山間地の森林や里山を維持していく一つのモデルとして期待されています。
自国の課題を踏まえ、多様な参加者をリードしてプロジェクトを実施する自信がつきました。
Jessa Bell Garibay(ジェッサ・ベル・ガリベイ)さん
参加当時24歳
現在はフィリピンの環境保全NGOに勤務
「フィリピンは日本と気候環境も似ており、自然災害も多い国です。2013年にフィリピンで起きた巨大台風での被害を受けたことにも関連し、自然環境を守ることが重要な課題の一つとなっています。そのためには、若者がリーダーシップをとって、このインターンシップのような機会で学ぶことも大切です。外から得た知識や、コンサベーション・コアでの活動を通して、環境を守り活用していく方法を学びました。今後は自分の活動で活かしていきたいと考えています。また、異文化の経験や、若者支援団体・福祉団体・企業などの様々な世代によるグループボランティアの受入などの経験から、人々をリードしてプロジェクトを遂行するための大きな自信へとつながりました。」
大変さを自分の体で知ることができたことで、見えるものが変わりました。
小泉扶(こいずみたすく)さん
参加当時21歳
現在は公務員
「私は大学を休学するという選択をして、このコンサベーション・コアに参加し活動してきましたが、その選択は大正解だったと思います。毎日のワークは時にきついこともありましたが、その大変さを自分の体で知ることができたのは大きな収穫だったと思います。以前は森も芝生も何気なく見ているだけでしたが、それらはみな誰かの努力によって成り立っている有難い存在なのだと今では実感を持って思えるようになりました。」
ボランティアの素晴らしいところは、人の考え方を変えることができるところ。
WU Siu Yan(ウー・シウ・ヤン)さん
参加当時26歳
現在は旅行会社職員
「参加してすぐはボランティアの自分がどのくらい役に立てるか正直わかりませんでした。スタッフは私たちを教えるために作業時間がかかるし、私たち初心者も作業の基礎を覚えるのに時間がかかります。ボランティアの人がやるより、プロがそのままやれば効率よくできるのではと思っていました。ですが、ボランティアの素晴らしいところは、すぐに現れる効果よりも、若者の考え方を変えるところが素晴らしいところだと思います。ある日、自分のボランティアの話を友人にしたところ、楽しそうに活動している私を見て彼女もやりたい気持ちが生まれたと言っていました。自分の経験をまわりに伝えるだけで、このように他の人の考えを変えて周りを巻き込むことができるとは思っていませんでした。トチギ環境未来基地の活動があることで、私のような若い世代の人たちに環境保全の関心の種が蒔かれ、それが広がっていくのは素晴らしいと思っています。」
あなたも「森を守る」ことへの参加できます。参加の仕方はさまざま。一緒にいい森を作りましょう。
1.森づくり活動に参加する
1日の日帰りの活動から数ヶ月の宿泊型の活動まで。さまざまな森作り活動プログラムがあなたの参加を待っています。お問い合わせはお気軽に!
2.寄付で活動を支援する
私たちは、みなさまからの寄付で、森作りや若者の成長を実現します。さらには当プログラムを全国に広げ、さらに多くの好循環を生み出して参ります。
みなさまのご支援・ご参加を心よりお待ちしております。